## NTT、DC電力容量を2033年度に「現在比3倍超」へ——AI推論需要が拡大局面

### 計画の概要

NTTが2025年4月28日、国内データセンター(DC)の規模を消費電力容量換算で**2033年度までに現在比3倍超**に増強する計画を明らかにした。ITmediaの報道によれば、同社の島田明社長は「AIの推論用途が広がっている」と背景を説明。最新技術を投入したDCを高速通信網で相互接続し、AI処理で生じる膨大なデータトラフィックを捌く体制を整える方針とされる。

具体的な電力容量の絶対値や投資額は現時点で非開示だが、「3倍超」という倍率は国内通信キャリアが公表したDC拡張計画としては異例の規模感。業界関係者への取材が必要な数値であり、引き続き精査を要する。

### 背景:推論フェーズへのシフト

AIインフラの需要構造は、モデルの学習(トレーニング)フェーズから**推論(インファレンス)フェーズ**へとシフトしつつある。学習は大規模GPUクラスターを短期集中で使用するのに対し、推論はエンドユーザーへのリアルタイム応答を支える「常時稼働」型の負荷を生む。このため、消費電力は累積的に増大する傾向があり、DCの電力容量拡大が事業継続の前提条件となりつつある。

NTTが高速通信網でDCを結ぶ構想は、推論レイテンシの最小化にも直結する。分散配置されたDCをリング状に接続することで、ユーザーに近いノードで処理を完結させる「エッジ推論」アーキテクチャとの親和性も高いとみられる。

### 課題と展望

一方で、電力容量の3倍増は電力調達・再生可能エネルギー比率・冷却コストという三重の課題を伴う。日本の電力網の制約を考慮すると、2033年度という期限は決して余裕があるわけではない。NTTがIOWN(革新的光電融合ネットワーク)で掲げる「電力効率100倍」技術の実用化進捗が、計画達成の鍵を握ると考えられる。

今後は電力容量の具体数値、投資額の開示、および再エネ調達計画の詳細が判明次第、続報でお伝えする。一次情報としてのAPI応答ログ・レイテンシデータが入手でき次第、速報を更新予定。