「職種」で人を分けるのが難しくなってきた

入門:AIで職種の壁が崩れる時代、あなたはどの「型」で働く?開発チームの5分類を解説(記事内画像)

ちょっと想像してみてください。あなたのチームに「デザイナーだけどコードも書く」「エンジニアだけど企画もする」という人がいませんか?AIツールが普及するにつれて、こういう「肩書きに収まりきらない人」がどんどん増えています。

Claude Code(クロードコード。Anthropicが開発するAIコーディングアシスタントのことです)の開発責任者であるボリス・チャーニー氏が、まさにこの現象に注目しました。自身のチームで働くメンバーを観察した結果、「職種ではなく、働き方の型で人を分けたほうがよい」という見立てを示したんです。Sourceが報じています。

これ、すごく大事な視点だと思うんです。「あなたは何の専門家ですか?」という問いよりも、「あなたはどんなふうに動く人ですか?」という問いのほうが、AI時代にはずっと本質に近い気がしませんか?

5つの「型」って、どんなもの?

ソースの抜粋で明示されているのは「5つの型に分かれる」という事実と、AIによって職種の垣根が崩れ始めているという文脈です。各型の具体的な名称や定義はソース抜粋に記載がないため、ここでは確認できている範囲でお伝えします。

ただ、この「5つの型」という発想そのものに、とても重要なメッセージが込められています。それは「肩書きで人を見るのをやめよう」ということです。

たとえば、これまでの職場では「この仕事はエンジニアの担当」「この仕事はデザイナーの担当」とはっきり線引きされていましたよね。でもAIツールを使えば、コードを書いたことがない人でもある程度のプログラムを動かせるようになりました。逆に、エンジニアが自然言語(普通の日本語や英語のことです)でAIに指示するだけで、デザインの草案を出せるようにもなっています。

こうなると「あなたの職種は何ですか?」という問いの意味が薄れてきます。代わりに「あなたはどんな状況でどう動きますか?」という問いが重要になる、というわけです。チャーニー氏が「型」という概念を持ち出したのは、まさにこの変化を捉えようとしたからだと考えられます。

AIが「職種の壁」を溶かしているメカニズム

そもそも、なぜAIによって職種の垣根が崩れるのでしょうか。少し整理してみます。

これまで、ある仕事を「専門家」が担っていた理由のひとつは、「その作業を習得するのに時間とコストがかかるから」でした。コードを書くにはプログラミング言語を覚える必要があり、デザインには専用ソフトの使い方を学ぶ必要がある。だから分業が生まれ、職種という概念が定着したんですよね。

ところがAIコーディングアシスタント(AIがコードを自動で書いたり補助したりするツールのことです)が登場すると、「コードを書く」という作業の入り口コストが大きく下がります。「こういう機能を作りたい」と日本語で伝えるだけで、AIがコードの骨格を作ってくれる。そうなると、エンジニアでなくても「コードを扱う」場面に関わりやすくなるんです。

Claude Codeはまさにそういうツールのひとつです。その開発責任者が「チームの人材は5つの型に分かれる」と言うのは、自分たちが作っているツールが実際に職場の人材像を変えていく様子を、最前線で観察しているからこそ出てくる言葉だと推測されます。

読者ができる小さな一歩

「5つの型」の詳細はソース記事で確認してほしいのですが、今日この記事を読んで、ひとつだけ試してみてほしいことがあります。

自分の仕事を振り返ったとき、「私は○○職だからこれはやらない」と線を引いている場面はありませんか?AIツールを使えば、その線をひとつだけ越えてみることができるかもしれません。コードを書いたことがなくてもAIに相談してみる、企画書を書いたことがなくてもAIに草案を出してもらう、そういう小さな一歩が「型」を広げる練習になります。

肩書きではなく「どう動くか」で自分を捉え直す。それがAI時代を生き抜くための、とてもシンプルな出発点だと私は思っています。