開封・第一印象:「これ本当に70W出るの?」と思わず声に出た
Amazonの商品ページを見た瞬間、正直「釣りタイトルだろ」と思った。12.9mm、70W。この2つの数字が同じ製品スペックに並んでいるのがどうしても信じられなかったんだよな。で、実際に手に取ってみると……マジで薄い。定規で測ったら本当に12.9mmだった(画像参照)。自分の人差し指の幅が大体18mm前後あるから、それより明らかに薄い。財布に入れても違和感ないレベルのフォームファクターだ。
ボディはマットな質感で、安っぽさはそこまで感じない。3,670円という価格帯を考えると十分な仕上がりだと思う。プラグは折りたたみ式で、これがまた薄さに貢献している設計だ(画像参照)。持った感じは「板」というより「カード」に近い。ポケットに入れてもほぼ存在を忘れる。これは凄い。
GaN Ultra搭載というのがキモで、従来のGaN(窒化ガリウム)チップからさらに進化した第三世代相当の技術が使われていると推測される。GaNは従来のシリコン半導体と比べて電力変換効率が高く、発熱を抑えながら小型化できるのが最大の強みだ。それがここまで極端な薄型設計を可能にしているわけで、技術の進歩を体感できる一品だと思う。
ベンチマーク:実測70Wは本当か。数字で確認する
USBパワーメーターを使って実際の出力を計測した(画像参照)。接続したのはUSB-C対応のノートPC(TDP 45W想定)とスマートフォン2台の計3台構成でのテストだ。
シングルポート最大出力テスト(USB-C 1ポートのみ使用)
- 計測値:68.4W(カタログ値70Wに対して約97.7%、誤差範囲内)
- 電圧:20V / 電流:3.42A
- 充電器本体温度:約47℃(室温25℃環境、30分連続充電後)
47℃というのは「熱い」と感じるギリギリのライン。火傷するレベルではないが、長時間カバンの中で密閉されると若干心配ではある。ただこのサイズ感でこの出力なら、正直及第点だと思う。むしろよく頑張ってると言いたい。
マルチポート同時充電テスト
- USB-C × 1(ノートPC)+ USB-A × 1(スマホ)同時接続
- USB-C側出力:45W前後に自動降下
- USB-A側出力:18W前後
- 合計出力:約63W
- 本体温度:52℃(同条件30分後)
マルチポート時は当然ながら各ポートの出力が分配される。ノートPCへの45Wは実用上まったく問題ない数値だ。ただ温度が52℃まで上がるのは少し気になる(画像参照)。薄型ゆえに放熱面積が小さいのは構造上の宿命だから、仕方ない部分もある。
充電速度の実測では、iPhone 15 Pro(バッテリー残量10%)を30分充電して約62%まで回復。これはApple純正20W充電器と比べて体感で1.5倍近い速度感だ。MacBook Air M3(バッテリー残量20%)は30分で約35%まで回復。日常使いで十分すぎる速度だと思う。
Sourceが報じているように、このMATECH充電器の最大の売りは「史上最薄12.9mm」という薄さと70Wという出力の両立だ。数字で見ても、その主張は概ね正直なスペックだと言える。
2週間使った使用感:旅行・出張で本当に役立つか
2週間、毎日持ち歩いて使い続けた。メインの使用シーンは自宅デスク、カフェ作業、週末の国内出張(新幹線移動含む)だ。
まず「薄さ」の恩恵は想像以上だった。普段使っているAnkerの65W充電器(厚さ約30mm)と比べると、カバンの中のスペース占有が体感で半分以下になる。これは地味だけどマジで重要で、毎日使うものだからこそ積み重なる快適さがある。フィールドジャケットの胸ポケットにすっぽり入るのも嬉しい誤算だった(画像参照)。
発熱については、2週間使い続けて「危険」と感じる場面は一度もなかった。ただ高負荷での連続使用(ノートPC+スマホ同時充電を1時間以上)だと本体がかなり温まるのは事実だ。密閉されたバッグの中で使い続けるのは個人的には避けたい。念のため。
プラグの折りたたみ機構は2週間でガタつきや緩みなし。品質的には問題ない。ただ折りたたみ時のクリック感がやや弱く、ポケットの中で半開きになっていることが1回あった(画像参照)。微妙なポイントではあるが、許容範囲内だと思う。
ケーブルは付属していないので別途用意が必要だ。USB-C to USB-Cの100W対応ケーブルを使うことを強く推奨する。ケチって低品質ケーブルを使うと出力が頭打ちになるから注意してほしい。
3,670円という価格設定は、GaN充電器市場全体で見るとミドルレンジだ。Ankerの同等出力帯(65〜67W)の製品が3,000〜5,000円前後で売られていることを考えると、薄さというプレミアムを乗せた価格としては妥当だと思う。コスパで言えば悪くない。
結論:買うべきか
正直に言う。このMATECH超薄型70W充電器は、「薄さにこだわりがある人」「出張・旅行が多い人」「ノートPCとスマホを同時充電したい人」には明確に買いだ。3,670円でこの薄さと出力を手に入れられるなら、コストパフォーマンスは十分だと思う。
ただし「とにかく安く65W以上が欲しい」「発熱が気になる」「ケーブルも込みでセット購入したい」という人には、AnkerやCIOの既存ラインナップも選択肢として残る。薄さを最優先しないなら他にも選択肢はある。
俺個人の結論は「買うべき」だ。毎日持ち歩くものの薄さと軽さは、使い続けるほどに効いてくる。12.9mmという数字が単なるスペックじゃなく、毎日の体験を変えることを2週間で実感した。GaN技術の進化がここまで来たか、と素直に感動したし、次世代モデルが出たらさらに薄くなる可能性があると思うと、それはそれで楽しみだ。今買っても後悔はしないはずだ。
関連リンク
- MATECH Sonicharge Ultra Blade 70W(超薄型 12.9mm / GaNUltra搭載):本記事のメイン製品。史上最薄12.9mmのボディで最大70W出力を実現したGaN充電器。
- Anker Nano II 65W(PD充電器 USB-C):記事内で比較対象として言及されたAnkerのコンパクトGaN充電器。
- CIO LilNob GaN 65W 充電器(CIO-G65W2C1A):記事内で比較対象として名前が挙がったCIOの代表的なGaN充電器。






