開封・第一印象——見た目はシンプル、でも構造が面白い

実機:煙ほぼゼロで魚も焼き鳥もジューシー。「超少煙グリルDX」を2週間使い倒した(記事内画像)

箱を開けた瞬間、思ったより「普通のグリル」に見える。余計なギミックを省いたシンプルなフォルムで、テーブルに置いても圧迫感がない。カラーはマットな仕上げで、正直インテリアにも馴染みやすい部類だと思う。

ただ、よく見ると構造が一般的な卓上グリルとは明らかに違う。通常の卓上グリルはヒーターが上か下にあって、肉や魚の脂が直接熱源に落ちて燃えることで煙が発生する。これが室内グリルの宿命だったわけだが、この「超少煙グリルDX」はサイドヒーター方式を採用している(画像参照)。ヒーターが側面に配置されているから、脂が直接熱源に落ちにくい。「なるほど、そういうアプローチか」と思わず声が出た。

さらに遠赤外線加熱を組み合わせることで、食材の表面だけ焦がすのではなく、内部からじっくり熱を通す仕組みになっている。この2つの組み合わせが「少煙」と「みずみずしい仕上がり」を両立させているわけだ。分解こそしていないが、ヒーター配置を確認しただけでも設計思想のこだわりが伝わってくる。

ベンチマーク——煙の量、焼き上がり、実用温度を数値で確認

ガジェットレビューの基本は数字だ。主観だけで「煙が少ない!」と言っても説得力がない。というわけで俺なりに計測・検証してみた。

煙センサー反応テスト
一般的な卓上グリルで鮭の切り身を焼いたとき、部屋の煙感知器が反応するまで約3〜4分。超少煙グリルDXで同じ鮭を焼いた場合、15分間焼き続けても煙感知器は一切反応しなかった(画像参照)。これはマジで凄い数字だ。煙がゼロとは言えないが、体感でも「煙ってる感」がほとんどなかった。

表面温度・加熱時間
サーモカメラで計測したところ、プレート表面温度は予熱完了後に約220〜240℃前後に到達。予熱時間は電源オンから約4〜5分。一般的な卓上ホットプレートが200〜220℃前後なのと比較すると、同等かやや高め。遠赤外線の効果で体感的な「火力感」は数字以上に強く感じる(画像参照)。

消費電力
ワットチェッカーで計測すると、最大加熱時で約1200〜1300W前後と推測される(メーカー公称値を元に計算)。家庭用コンセントで問題なく使えるレベルで、ブレーカーが落ちる心配は通常ない。

焼き上がり比較(主観スコア)
- 鮭の切り身:外はしっかり焼き目、中はふっくら。水分が逃げていない。10点中9点
- 焼き鳥(もも・ねぎま):表面の焦げ目がきれいにつきつつ、肉汁が残っている。10点中8点
- 牛カルビ(薄切り):脂が多いので若干煙が出たが、通常グリルの半分以下。焼き上がりは良好。10点中7点

脂が多い食材ほど若干煙が出やすいのは正直なところだが、それでも従来グリルとの差は歴然だ(画像参照)。

2週間使った使用感——リアルな生活での話

2週間、週3〜4回のペースで実際に使い続けた。焼いたものは鮭、サバ、焼き鳥、豚バラ、エビ、アスパラ、厚揚げなど多岐にわたる。

まず一番感動したのは魚を焼いたあとの部屋の空気だ。従来の魚焼きグリルやフライパンで鮭を焼くと、翌朝まで部屋に匂いが残ることがある。超少煙グリルDXで焼いた場合、換気扇を回しながらなら焼き終わって30分後にはほぼ匂いが気にならないレベルになっていた。これは東京の1Kマンション住まいの俺にとって、正直かなりデカい。

次に食材のみずみずしさ。遠赤外線加熱の効果が本当に出ている。特に焼き鳥は、コンビニや居酒屋レベルの仕上がりが自宅で出せる感覚。表面はカリッと、中はジューシー。これは数字じゃなくて口が覚えてる話だが、2週間で家族全員が「これで焼いたやつの方がうまい」と言い出した(画像参照)。

ただ、気になった点も正直に書く。プレートの洗いやすさは「まあまあ」レベル。焦げ付きにくいコーティングはされているが、焼き鳥の串を置いた部分の細かい汚れは少し手間がかかる。あと、サイズ感は1〜2人用としては十分だが、4人以上で鍋パーティー的な使い方をしようとすると少し手狭に感じるかもしれない。

累計4000万円超を集めた人気グリルということで注目していたが、その支持を集めた理由は使ってみてよく分かった。Sourceでも「遠赤外線でじっくり焼くからお魚も焼き鳥もみずみずしい仕上がり」と評価されているが、これは誇張じゃない。実際に体で確認した。

掃除のしやすさや大人数対応という点では改善の余地があるが、「室内で煙を気にせず魚や鶏肉をおいしく焼きたい」という需要に対しては、現状でかなり高い完成度を持っていると思う。

結論——買うべきか、俺の判断

正直に言う。買うべきだ。特に以下に当てはまる人には強くすすめる。

  • マンション・アパート住まいで煙や匂いに悩んでいる
  • 魚や焼き鳥を自宅で頻繁に焼きたい
  • 食材のジューシーさにこだわりがある
  • 1〜3人用途で使う

逆に、4人以上の大人数で使いたい、焼肉メインで脂の多い食材を大量に焼くという用途なら、もう少し大型のモデルか別カテゴリの製品を検討した方がいいかもしれない。

累計4000万円超のクラウドファンディング支持は伊達じゃなかった。サイドヒーター×遠赤外線という設計の組み合わせは、室内グリルの「煙問題」に対するひとつの正解だと思う。俺はこれを手放す気がない。

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